2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

その10

アウカンは黙ったまま、マハーバラの穏やかな死に顔を眺めていた。 何故こんな事をしたのだ、 ここは俺の死に場所だったのだ。 サイードはともかく、お前が死ぬ場所ではなかった筈だ。 どうして俺の傷を癒す事などに命を投げ出したのだ。 まるで理解が出来な…

その9

死地であった。 サイードは倒れ、ギリオンも最早戦う事は出来ぬ。 剣を振りかざして立ち塞がるアウカンとマハーバラの二人を、8体のエメラルドで出来たガーゴイルが取り囲んでいた。 感情と言うものをまるで持たないその顔は美しい人間そっくりに彫られてお…

その8.75 アウカン

ついにパーティーは初の戦死者を出した。はやての君の尊い犠牲を出しつつも逃れ続けてきた死神の爪が、一行に追いついたのだ。敵は依然として無傷。4人しか居ない戦力の一角を欠いたこちらとの戦力差は絶望的なまでにはっきりしていた。 狂った様にサイード…

その8.5  エメラルドの門番 

一行が敷地に足を踏み入れた瞬間、音もなく閃く雷光に照らされて鎮座していた8体の彫像がゆっくりと顔を動かし、自ら死を求める愚か者の群れを 無表情に睨み付けた。 その背で翠玉の翼がゆっくりと羽ばたき、忌まわしい羽音を立てると宙に浮かび上がり、侵入…

その8

見るも厭わしき壮麗さであった。 流された血で黒ずんだ玄武岩と、生贄を切り裂くナイフを思わせる黒曜石と、禍々しい黄金で彩られ見る者を狂気に駆り立てる様なカッコイイレリーフ(生きながら怪物に喰われる人とか)がびっしりと彫り付けられた外壁は頭上の…

その7.5 再び災厄の中心へ

さて、傷を癒し体勢を立て直した一行は再び南の大門の前へと集結した。 志も新たに目指すはラッパンアスク地上開口部。 邪悪なる魔神を再び深淵の底へと放逐せんがため。 むいむいとランダムエンカウントを掻い潜り、一路南へ、南へと突き進む。 街道をまっ…

その7 

■聖騎士ミッドナイト 愛馬はやての君を失ったギリオン卿の悲しみは深かったが、法と正義の大義にその身を捧げた聖騎士たるもの、哀しみに押し潰されたりはしない。 パラディンらしく下宿でゴロゴロしつつ、月刊騎乗突撃マガジンなどを読んでグリフォンやダイ…

■PC紹介

狗狼エリス 転生者/ディフェンダー 二年生次元間企業オクタへドロンがワールドゲートを開いて第8世界に招聘した新兵器の"試し役" 幾多の伝説を持つ殺し屋。かつてはストリートの死神だったが今は日本軍の工作員。ニューロエイジの生ける伝説。 そんな寝言を…

深度99階層

「ダンジョンに潜りたいな」「ああ、潜りたいな。」「ふっかいやつだ。」「ふっかいやつだな。」「潜るか。」「潜ろう。」 スクールメイズであった。唐突にダンジョンにふっかいふっかいダンジョンに潜りたくなったのでナイトウィザード2で遊ぶことになりま…

グランド自動車泥棒

私という現象は、仮定された星空ジェットが蒼穹に描く一つの悲しい軌跡…。後退期の前夜、成層圏で繰り広げられた高高度のドッグファイト。幾多の命が空に消え、その日は多くの流星が降った。流星は落ちてるんじゃない、夜を切り裂いて飛んでいるんだ! カッ…