からくりサーカスのこと

うしおととら以来の藤田和日郎ファンであるぼんくらであったが
彼の周囲の人間がからくりサーカスにあまりいい反応を示さないのが悩みの種であった。
同好の志と共に場所もわきまえずに夜がいつか明けること
その暁にはからくりサーカスを疑ったもの達は悔恨の涙に暮れながら煉獄に
落ちる事を熱っぽく説いたぼんくらだったが
完膚なきまでに論破され、白金の名誉は地に落ちた。


魔術的闘争が宣言され、当該作品を理解し得ないものに対し
加藤のよしみで加藤保憲がけしかけられたが、カラテカ、AV男優と間違えられた挙句
虎眼流で首を跳ねられて帝都の地下に封印された。
部屋はまことに広く
この上はもはや「妖怪大戦争」を観に行くしかないかと思われたが
「サクヤ妖怪伝」の苦い記憶が甦り、ぼんくらを金縛りにした。


もはや彼は熱く苦い涙を流しながら本棚に並ぶサンデーコミックスを
じっと眺めるしかなかった。