時代小説を読んだ。

魚蹴さんid:walkeri隆慶一郎の「死ぬことと見つけたり」超褒めているのを見。
そういえばOchiさんも隆慶一郎は読むと口元に強烈に笑みがへばりつく と言っていたのを思い出して自分も読みたくて読みたくて辛抱堪らなくなったボンクラガイはボンクリングウォークで憤然と図書館に突撃して猛然と階段を駆け上り、歴史小説の棚に錐揉みダイブで
滑り込んで「どこだ隆慶一郎!出て来い!さては臆したか!」などと怒号を轟かせてみたものの、読みたかった「死ぬことと見つけたり」はツルリと貸し出し中だったので
気まずい沈黙が落ち、古いエアコンの唸る音だけが場を支配する書架の間で
「なんで下巻ばっかりしかないんだろうな、この図書館は。」と呟く初老の男性を横目に
棚を眺めてみれば確かに下巻ばかりであり、上巻の上の字などは申し訳程度にしかなく
こいつはまったく下の下ってやつだぜ!と心の中で思ったりしつつも知らないおじいさんに
駄洒落で相槌を打つのはやや気まずかったので曖昧にうなづくような頭の動きをしつつ、やや下方に視線を向けて通り過ぎ、同じ隆慶一郎作であるところの
「かぶいて候」「鬼麿斬人剣」「一夢庵風流記」を借りて来ましたよ。


そしたら「かぶいて候」が超面白く。
出世にも名誉にも興味のない主人公がただ役目ゆえ、将軍を護る為だけに腕を磨き、技を磨き、愚直と思われつつも備えに備え続け
見事将軍を護りきるもあまりの合理的行動マニューバと欲の無さから疎まれて
野に下り、イカス仲間を手に入れてついに傾奇者を名乗り。
鮮やかなデビューを飾る為、集団同士の喧嘩に殴りこんで
「よかろう、こいつらは皆殺しだ。」
あまりの面白さに震えがきて口元に強烈な笑みがへばりつかん
というところで作者死去により未完。



何このクソゲー(コントローラー投擲)