体は子供!







牙はゴリラ!

筋肉もゴリラ!

燃える瞳は原始のゴリラ!

名探偵バイオレンスゴリラ!!!


夜中にパソコン叩いて壊す

ゴリラがやらねばメカゴリラ(量産体制)


得意技は超電磁ユェンイーピン。
超電磁反発によって凄まじい回転力を生み出し、それを相手にぶつける必殺の武術指導。
その威力は香港時代から伝説的であった。。
ある時演出方針の違いからバイオレンスゴリラを闇討ちしようとした監督、スタントマン、合わせて15人が行きつけの料理店で彼を襲撃。手に手に角材、バット、青龍刀やチェーンソーを持って方針変更を迫った一同であったがゴリラは拒否。
結果、ワイヤーアクションを駆使した危険なアクションスタントが急遽クランクイン。
唸りを上げた超電磁ユェンイーピンは角材、バットをへし折り、青龍刀を弾き飛ばし、チェーンソーを叩いて壊した。
吹き荒れる超電磁竜巻の直撃を食らって監督以下15名は木端微塵にぶっ散らばり、バイオレンスゴリラ行きつけの料理店「デビル酒家」はハンバーガヒルの如き様相を呈した。その恐るべきメガバイオレンス空間っぷりに駆けつけた警官も絶句。床、壁、天井全てが明日のアクションスター、新進気鋭監督の破片で真紅に染め上げられ
天井から赤い雫が滴る中に一人佇むバイオレンスゴリラは警官を静かに見つめると
「流れよわが涙」と一言呟いたっきり動かなくなったが、我に返った警官により現行犯で逮捕。映画制作は打ち切りとなった。


オメガシステムによる即決裁判の結果、下った判決は宇宙追放刑。弁護団は抗議のコメントを発表したが稀に見る凶悪犯罪なので世論は完全無視。
弾等部分に冷凍睡眠カプセルを搭載したミサイルで南斗十字星方面に発射されることとなったゴリラであったが考えてみると晩御飯をろくに食べていない。
そこでコンビニに出かけて、コーラの1.5ℓビン、アメリカンドッグ、ジャンボチーズフランクを購入。もりもりと貪り食べて束の間幸せな気分に浸ったが気がつくとそこは宇宙であった。つまり水曜日に買い損ねた少年サンデーは木曜の深夜では手に入らないということである。


長き放浪の末、ボアザン星に辿りついたバイオレンスゴリラはそこで偶然殺人事件の現場に居合わせる。血も凍るような残虐かつ奇怪至極の事件であったが、適当に放ったジャッキーチェンVの字斬りが犯人に直撃。これがのちに名探偵バイオレンスゴリラの文壇デビューとして知られる事件であった。
衝撃的な内容と、瑞々しい感性で描かれた血煙黙示録にお茶の間の話題も沸騰。
ヒートアップしすぎた群集によって危うく軍事政権打倒の革命が起きかけた為、処女作は発禁。TV放映も打ち切りとなる。地球からの文化侵略であるため、というのが表向きの理由であった。

第二の故郷と慕ったボアザン星を追放された名探偵は元の体に戻るため、機械の体を貰える星を目指して999号に乗り込む。
今、万感の思いを込めて旅立ちの汽笛が鳴る。
だが特急券を買い忘れていたので車掌さんに窓から投げ捨てられ、可哀想に思ったゼウスの手によって夜空を彩る星座となった。


今も春の夜空を見上げるとドラミングが遠く聞こえてくるのはそのせいなのである。