手斧太郎と107巻

Kurono422006-04-24

あっば らっば あっば らっば あっ ばらっんばー
あっば あっば あっば あっば あんばらばー


なんか胃が荒れ気味でお腹がむかむかするね。
と、君が言ったから。
私はワタシと旅に出る。


上野発の列車に乗り、国境沿いの長いトンネルを抜けると犬が星見てそこはアルファケンタウリであった。
この先はまだ宇宙がないので何もありません。ほら、星の明かりが一つも見えないでしょう。と、灯台守が指をさした。その方向に目をやるとなるほど、灯り一つない。
大陸の基地を飛び立った超長距離爆撃機がついに本土まで飛来するようになり、それに伴って実施された灯火管制のせいだ。
この宙域の夜景をこよなく愛していた私には、それがなんとも腹立たしくもどかしいのである。



また、夜になり眠りにつこうとすると、轟々と大きな音がして、天井近くで埃にまみれてなんとも頼りなく黄色い光を放っていた裸電球が跳ね回り、築28年木造モルタル2階建てのアパートが激しくがたがたと揺れる。跳ね回る電球に合わせて室内の影がゆらゆらと怪しく踊り、私は眠るどころではないのであった。
部屋が揺れる度に飛び起きて耳をそばだてていた所、音と揺れは足元、地面の下から来る。
どうやら地下のずっと深いところ何かが通り過ぎているようなのである。
地図帳を取り出していくつかのページと睨み合いを演じた結果
どうやら地下のずっとずっと深いところをトンネルが通っているらしいことが分かった。
爆撃の報復で大陸へと向かう地震列車の本数が増え、私のアパートの下を通る路線もひっきりなしに列車が通過するようになったのだ。
余りに腹立たしいので一晩中起きて通り過ぎる列車の数を数えてやろうとしたことがあったが、どういうわけか数え始めて1時間もしないうちに隣室の学生がやって来て
「そんな事をしていると軍に引っ張られますよ。」と真剣な顔をして忠告するので怖くなってやめた。隣人は痩せて猫背がちな、いかにも神経質そうな男であったが、となると彼は学生などではなく私を監視していた特高の覆面捜査官だったのかもしれない。


当局に目をつけられては最早外出も出来ない。
しようがないので香港編まで話を進めてそれっきり放り出してあったDeusEX 完全日本語版などを取り出して、揺れる下宿で一人世界を救い始めるのであった。



そんなわけで春眠暁を覚えずにバイオニックソルジャー・J.C.デントンさんになって
戦ったりATM強盗したり殺したり死体をミンチにして証拠隠滅したりしていました。

あ、あと

も買いました。お財布はレッドゲージにかなり食い込んでいます。
今日のおやつはポッキーでした。
あとペットボトルのお茶。
あとサイボーグのテレビを見損ねた。NHKNHK。
デントンさんがまた出てくるDeusEx2もやりたいのですがどうも日本語版はXboxにしかないっぽいのでしょんぼりしつつGepGUNで警備ロボを吹っ飛ばしたりしています。
デントンさんかっこいい。
デントンさんは銃を撃つ時も手が震えない。
デントンさんはレーザーソードで手の届く範囲の人を全部ミンチに出来る。
デントンさんはお店で何を頼んでも大豆合成食品しか食べさせてもらえない。
デントンさんデントンさんデントンさん。(轟音、震動、下宿の崩壊)