R&Rに載ってたシャドウラン4thのシナリオを遊んできましたよ。
やっべ、これ超おもしれくねえ?やっべって!やっべって!やっべっべっべべべべべべ(四散)
ルールは記事に載ってた簡易版と英語版の分かるところを混ぜて使いましった。
精霊召還のルールとかはワガンネので日本語版が出るまでおあずけです!
おうちに帰り着くまでがワンナイトビズです!
おれ、うちに帰ったら結婚して子供に名前をつけるんだ…あと昔からの夢とかをかなえる。そのあと一人で外の様子を見に行ったりする。
「ただの風だ…へっおどかしやがって!」(マイナーアクションでアポトーシス起動)
ちくしょう!人間様をなめるな!!!(換気ダクト内で自爆)


PCは以下の二名

◆鳥遊飛鳥(たかなしあすか)

種族:人間  性別:女  属性:前科4犯 

年齢:24  肌の色:褐色  髪の色:銀

職業:小島警視正みたいな格好をしてアフリカンゲームカートリッジズごっこをしながら二挺拳銃で一番速く銃を撃つ係 能率給 休日応相談
サイバーウェアとアデプト能力で熱暴走寸前まで強化された反応速度で二挺のアレスプレデターⅣを振り回すサイバネティックアデプト。
有利な特徴は両手利きとか。不利な特徴は逮捕暦のあるSIN持ち。あと同性愛者で軽度のセックス依存症って言ってた。
セックス依存症マイルドなんでBP+5です。」とかさらっと言われたのでそのまま流しちゃいましたが冷静に考えるとひでえ寝言だ。
多分、サイバーウェアの欄には「バイオマテリアルディルドー」って書いてある。バイオウェアならではのエッセンス消費の少なさにMr,スタッドも驚愕。
セッションが大変盛り上がった結果、設定が忘却されて途中からかっこいいことしか言わなくなった。

PLはからすせんせい。


◆黒鉄地獄(くろがねじごく)
種族:人間  性別:男  属性:古橋秀行村

年齢:29   肌の色:黄  髪の色:黒

職業:ロジャー・スミスの格好をしてブライトライツ・ホーリーランドごっこをしながら鳥遊に撃たれて死ななかった敵にスタンボールを投げつける係。
あと、カウント・ゼロに出てきたルーカス*1っぽくリムジンに乗って確立された成功者のライフスタイルを強調したりしたかった。ルーカス、かっこよかったのになあ。
でもリムジンは超高くて買えなかったのでマーキュリー・コメットを12000NYで買った。車の名前はアフメド。運転手はいないので「やってくれ。」って言いながら運転席に座って自分で運転します。

免疫過敏でシムセンス酔いする体質のフォーマーカンパニーメイジ。フチ電子工業・センダイ戦略魔術研究所出身と言い張る。でもエチケット企業とか持ってない。そんな部門がホントにあったのかどうかも大変怪しい。
あと、人間の名前じゃないって言われた。かっこいいじゃんよおぉォー!

PLはおいどんです。


GMメガテンX以来の恒例で夏瀬マンしてもらいました。ありがたや、ありがたや(参拝)


そんな二人の食い詰め者がシアトルの街に現れたところからオープニング開始。

地獄がタリスモンガーショップのショウウィンドウを涎を流しながら覗き込んでいると、立派な身なりをした紳士がやってきてこう言った。
「ぼうや、仕事が欲しいのかい?」
「うん!僕、将来はシャドウランナーになりたいんだ!」
すると紳士は「私についてくればピカピカに光るワンナイトビズを買ってあげるよ」と言いましたので黒鉄地獄はMr.ジョンソンのオフィスについていった。


鳥遊が道を歩いていると胸に「ハッカープラネット」ってロゴがついているTシャツを着た気の弱そうなオークが財布をスッて逃げていった。
なので追っかけていって路地裏で捕まえると叩いて叩いて叩いて叩いた。
するとブロックが壊れる音がして中からNPCのオークデッカーが現れると
「財布をとってすみませんでした!お詫びにこのセッションではヘンチマンとしてお仕事をお手伝いします!名前はサニーです!命だけは勘弁してください!」と泣きながら言った。
そして「姐さん!いい儲け話の口があるんですよ!」と拾った求人チラシを差し出しながら呟いたので鳥遊飛鳥は番号札を持ってサニーと二人でMr.ジョンソンのオフィスの求職所に並んだ。


オフィスには4人組のランナーチームとMr.ジョンソンがお茶を飲みながら待っていた。
二人と一匹がドキドキしながらソファーに腰をかけると
ちょっと待ってください!一匹って何ですか!サニーはNPCですがヒューマノイドですよ!差別するつもりですか!?この腐れポリクラブ野郎!!



オーク様と人間二匹がソファーに腰をかけるとMr.ジョンソンは話を切り出した。


いわく、こちらのチームAが仕事をこなす間に派手に暴れて囮を務めるだけの簡単なビズ。
突っ込んで花火をあげたら車を変えて集合場所に来てくれれば迎えのリムジンを出す。
君たちはデコイ。チームD、だ。


うっわあ、この人煮えてるナリーって呟いたあとに鳥遊を見たら凄いフレンドリーにチームAの女工作員に自己紹介していました。
「ホラ!レズだからおっさんの顔とか見たくないんですよ!」って凄くいい笑顔でからすマンが言ったので
「やれやれ、この二人のお守りが私の仕事ですか」って地獄が言ったら
「もうリーダーッ面かよ、スーツ野郎?」って言いながら鳥遊は腰のホルスターを誇示した。


ヒャッホウ!最初はやっぱギラギラしながら喧嘩しないとね!ってキャッキャしてたら
チームAのオークサムライが「ここで騒ぐんなら俺が相手になるぜ…」と呟きながら銃を抜こうとしたので
鳥遊とクイックドロウ勝負になった。
最初が肝心ドクトリンにしたがってエッジ全開でダイスを鬼振りする鳥遊。
ダイス目が回ってオークサムライを遥かに上回る達成値。
GMから「クリティカルしたから自由に演出していいですよ」とのお言葉を頂いたので
オークサムライがまばたきした瞬間、鳥遊の銃口が目の前に現れて
「おせえぜ、ノロマ。」って言われた。
オークは悲しそうな顔で「アンタ…速いな…」って言いました。


アタシの腕は理解してもらえたかい?とサメの様に笑う鳥遊。
Mr.ジョンソンは無表情なまま「すばらしい腕です。」といった。
地獄も「お見事だ。」って言いながら手を叩いた。
残りの3人が「仕事の開始はきっかり4時間後です。」と言ったので
参ったかガハハ、4時間後かガハハ、酒でも飲んでくるかガハハって言いながらDチームの3人は部屋を出た。


廊下に出て歩き始めると、今出てきたばかりのオフィスの中から微かな笑い声。
「あいつらまさか、俺らの悪口とかいってんじゃねえだろうなァ?」って言いながらマッハで戻ってきてドアに張り付く3人。
すると中から切れ切れにAチームの会話が聞こえてくる。

「全滅に500.」
「一人死亡に400.」
「いやあ、二人は死ぬだろー頭悪いっぽいし。」


ど真ん中 的中で超馬鹿にされてたので頭ン中真っ白になった俺らは速攻とって返すとバトル仕様のバイクにまたがってドアをぶち破ると
「てめえこらオラ、舐めた口きいてんじゃねえぞ!誰からスクラップにされてんだ!?お?お?」ビキビキビキーぶっ殺すズォォー!


うそです。


暗い顔になってそのまま表に出た。



暗い顔のまま凄い勢いでリサーチを開始するDチーム。
ダイス目が光って、仕事の概要と事件の背景、現地の警備状況などはすばやく把握。
途中、地獄が判定でファンブルしたのでセキュリティが警戒して武装SMGからアサルトライフルにアップデートされる一幕もあったものの、とりあえずスルー。
しょうがないよね!ダイス目だもんね!
え?エッジ?
勿体ないと思って使わなかった!マジで地獄だぜーフゥハハハァー!


とりあえずビズの仕込みは終わったので今度はAチームについてリサーチを始める三人。
すると出るわ出るわ…ってこれ前にもやりましたね。ハハハハ


・Aチームは中堅どころのランナーチーム。腕も評判も悪くない。
・でもこいつらと組んだ新米ランナーが何人か行方不明になってる
・仕事の成功率は高く、新人が死ぬのも珍しくないので干されたりはしていない。
・新米ランナーをハメて生還するかどうか賭ける悪い癖がある。



ぴぽーん!
店長、ニュービーキラー入りましたぁー!



「よし、殺そう。」
飛鳥の目がギラリと光ると物騒な一言が吐かれた。

「おいいぃぃ〜〜!!アンタいつもそれだ!前科4犯だろ!この依頼人殺し!」
とプレイヤーの前科を持ち出してアッシュじゃなかった飛鳥を罵倒する地獄だったが、そう言いつつも殺す気満々でスタンボールの効果範囲を調べ始める。
一人気弱RPのサニーだけが
「やばいよ!先輩ランナーが本気になったら俺みたいなチンピラなんてワンパンで土下座!マジやべえ!マジ!」と狼狽。
するとからすマンのかっこいい脳が刺激されて飛鳥がかっこいい台詞を吐くフェイズが到来した。
「いいか、サニー。小さい影同士がお互いを飲み込みあって巨大な影を形作るんだ。ここで舐められたらお仕舞いだ。奴らを飲み込んでやろうぜ!」


上手い事言った飛鳥のエッジが1点回復したのでとりあえずそ知らぬ顔でオフィスに戻ってくる3人。
正当防衛を成立させるためにとりあえず一発殴らせるフェイズの開始であった。
もはやこの時点でメインの囮作戦は二の次。いかにしてリソースを保存したままこいつらの所に戻ってくるしか考えていない。


据わった目で黙り込む3人を不審げにみるAチームだったが作戦開始時刻は近い。


「では幸運を祈る。」
Mr.ジョンソンの一言とともに出発する一行。
マットブラックのユーロカーウェストウィンド3000やハーレースコーピオンに分譲して颯爽と夜の闇に消えていくAチーム。
対してDチームに用意されたヴィークルは海と空の青に塗装され、エコプロパガンダのロゴをベタベタと貼り付けた過激派環境保護団体のバンであった。
「なんだか、しまらないね…」暗い顔のサニーと対象的に生き生きしだす飛鳥と地獄。
MAXボリュームで鳴り響く環境破壊者死ねソング。白煙を上げ、アスファルトを蹴り上げるタイヤ。エグゾーストノーズがシュプレヒコールを挙げる。
41歳厄年!主張のない環境テロリストです!原子力発電してるやつには核攻撃を許可するべきだ!
道行く人々の視界チャンネルに強制的に介入したアジアイコンがどぎつい色に明滅して環境保護を訴え、はた迷惑な鉄砲玉は爆薬を担いで変電所に突っ込んでいくのであった。





シアトル郊外にある変電所。
普段は訪れるものとてない地味スポットであるが、「情報収集でファンブルを出した不審者がうろついている」という通報を受け、増強された装備で警戒態勢中であった。
AK-97で武装した6人の警備員と2頭のヘルハウンド。ブースターギャング程度の襲撃ならば十分に防衛可能な重装備である。
だが、やってきたのは大自然の復讐者と化した頭のおかしいチンピラであった。
アクセル全開で電流フェンスをぶち破って敷地内に突入したバンはそのまま変電所施設の正面玄関に激突するとボンネットから白煙を上げて動かなくなった。
猛然と吼え始めるパトロールヘルハウンド。警備員の一人が一瞬の茫然自失から立ち直り、警報を鳴らそうとした瞬間、イニシアチブ大好きです!鬼振りです!と叫びながらバンの運転席から飛鳥が転がり出ると
両手のプレデターがヘルハウンドに負けじと吼え始めた。
あまりに凄い咆哮だったので、銃弾を浴びたヘルハウンドは尻尾を丸めておびえた目でこちらを見ると、ダメージ抵抗に失敗して2匹とも死んだ。


素早く反応した警備員の一人が地獄の手で燐光を放つ魔力収束具のワンドを見て「ちぃっ!メイジか!総員、対魔術結界を起動!」って超プロッ面で叫ぶと銃撃を加えたが
ちゃんとルールが把握されないまま使用された実に怪しいレーティングのアーマー呪文が呪文固定具を通して発動し、地獄の前面に半円状の力場を展開すると銃弾は全て弾かれて明後日の方向に消えた。
ウッヒョー!メイジTueeeeee!!!今の超AKIRAっぽくね!?支配者の黄昏っぽくねえ!?あ、今俺の胸元に「TWILIGHT OF THE DARK MASTER 」って字幕スーパー出た!
超いい気になって紫擾津那美ごっこをはじめるプレイヤーを尻目に黒鉄地獄はスタンボールをフォース6で圧唱(クライ)。
PLとPCが同時に別の超人病を発動するメタ疾患であった。またの名を厨房演出しすぎ病。


対魔術結界起動!って叫んだはいいけど銃以外は無改造データだった警備員は全員スタンボールで気絶し、変電所は制圧された。
「よっし!次はあんクソ餓鬼どもに吠え面かかしちゃるわ!」
怪しげな方言で叫びながら素早く爆薬を設置し、ワゴンに飛び乗る一行。さっき勢いあまった演出でぶっ壊れたような気もするワゴンはとりあえず気にしないで走り出し、その背後で大爆発を起こす変電所。
全米も震撼する火薬量。デンジャラスアクションの決定版であった。




「ちょろい仕事だぜ!」いい気になる鳥遊飛鳥。しかしその後方から不吉なローター音を響かせて、接近する黒い影があった。
大鴉(ブラン)の名でプレイヤー達から恐れられる地上攻撃用重武装ヘリ。
死者の魂を冥府に導く不吉な大鴉の伝説をひくまでもなく、オープンフィールドでの遭遇は死を意味するAvalon最大最強のフラグであった。
撃墜すればパーティー全員がレベルアップするのに十分な量の経験値とそれを上回る名誉を得ることが出来るが
歩兵の持つ小火器程度ではその分厚い装甲を貫くことは出来ず、また、メイジの持つRPGをもってしても撃墜は
すいません、調子乗ってました。ただの一人乗りのノースロップワスプでした。ほら、おまわりさんとかがね、パトロールにね、乗るの。ぶーんって。
飛ぶのよ。空を。オートジャイロってやつ。
うん、空。


「オッス、オラ!ローンスター!止まらぬのならば…拙者おぬしを斬らねばならぬ。」
とかっこよく呟きながら後方大接近のワスプがサーチライトを投げかける。
「斬る…!」
眼光鋭くスマートガンの照準をこちらに合わせて急降下してくるローンスター
なのでスタンボールを投げつけてみたら
「無念…」
って言いながらくるくる回って夜の街に落ちていきました。
しばらくして街並みの向こうで爆音と煙が上がった。



「ちょろい仕事だぜ!」改めていい気になる飛鳥。車を乗り換えて、約束のランデブーポイントに急行する。
遠くにアーコロジーの屋上から吹き上げる炎が見える郊外のハイウェイ。
咥えたタバコの火だけが暗闇に赤く光るまっくらやみ。
合流の時刻は午前0:45。
現在時刻は午前0:50。
「あんるぇー?お迎えこなくね?」
ってアホ面見合わせてたら街の方からローター音を響かせて接近する黒い影があった。
機体に輝くローンスター。機首の複合光学センサーが不気味に光ると姿勢安定翼が文字通り大鴉のように展開し、ガンナーシートにコネクトされたスナイパーがするすると出てきた。
げええ!ブラン!マジブラン!ちっげえよアホ!アレスドラゴンだよ!!!
パニくるパンクに向かって一方通行の回線が開く。
「こちらローンスター。貴様等には変電施設爆破の容疑がかかっている。武器を捨てておとなしく投降しろ。さもなくば射殺する。」


げええええ!あいつら、マジやりすぎ!!
妨害工作っつっても精々パトカーの群れが追っかけてきて迎えの車が来ない って程度だろ、じゃあ集合場所に車隠しとけば楽勝じゃね?ガハハ!
とタカをくくりまくっていた一行は実体化した殺意に震え上がる。
「5秒時間をやる。5秒以内に武器を捨てなければ…拙者、不二子ちゃんと結婚するでござる!!」
「五右衛門は本気よ、テツロー!」

パニックのあまり会話が乱れ、戦うor逃げるの選択肢が目の前にポップアップ。
「油断はしてたが、弾は切れてない。迷わず撃ったけどドラゴンに手を出す気はさらさらありません。」
謙虚な気持ちでいっぱいになった3人は逃亡を選択。
泣きそうになりながらのイニシアティブ。

飛鳥、ダイスが超悪くて  11
地獄 凄い目をしながらエッジを使ってで 13
サニー 爽やかに笑いながらGMがダイス振ったら 9


ヘリ   10


あっ!メーテル!惑星サニーが!!
あれがイニシアチブを取れなかった人たちの最後よテツロー。




粛々とターンが開始。
地獄はインビジヴィリティの呪文を起動して路側溝へとダイブ。


飛鳥は横っ飛びで隠密判定をして路側講へとダイブ。


「え?ちょwwwww無理ですwwwwwwおkwww」立ちすくむサニーにの頭部に突き刺さるレーザーポインター
まず最初に銃弾がやってきたと思うと、サニーの足元でチュインッ って言った。
ファンブル音はあとから来ました。

「うっそマッジ!?俺超ラッキーじゃね?」とイニシアチブ9でサニーが塹壕に飛び込んで一同はまんまと逃亡。
今のでこいつ死んでればドラマが盛り上がったんだけどなあ と物を見る目でサニーを眺める二人。
「/ guild ちょwwwなんか今組んでるPTのメンバー俺殺そうとするんだけどwwww」
「/p ミス。」


パーティーチャットが一瞬寒々しくなる一幕を潜り抜けつつ、窮地を抜け出した一行。
殺意の塊になってMr.ジョンソンのオフィスに急行する。
「畜生、舐めた真似してくれるじゃねえか!!」
「しかし、これで奴らの方が先に我々に拳を振り上げたわけです、罠があると分かっていればどうということはない!」
息を上げる二人。
「ってか、罠があるの分かってたんならわざわざ行かなくてもよかったんじゃない?」




沈黙が落ちた。





「殺すか。」

「よし、殺そう。」

そういうことになった。

塊は補強されてアスファルトをギザギザと疾走した。

たまらぬシャドウランナーであった。






Mr.ジョンソンのオフィスに集まったAチームの面々は首尾よく仕事を片付けて、缶ビール片手にささやかな祝勝会をしていた。
「あいつらやっぱ戻ってこなかったなあ」
「だから言っただろうよ、あのウィルスンどもが戻れる訳ないって。」
「おい、負け分とっとと払えよ!」
「クソ!使えねえゴミどもだ。」


それをしれっと眺めるMr.ジョンソン。
「いい加減、悪ふざけは程ほどにしておきたまえ、悪い癖だぞ。」


「あれしきのこと死ぬようじゃあ、到底この街じゃあ生き延びられない、むしろ情けってモンだよお友達。」
ニヤリと嘯くAチーム女工作員。
そしたらガチャーン!って音がして部屋の明かりが落ちました。
そしてオフィスの窓が木っ端微塵に砕けると小島警視正みたいな格好をした女の影が部屋の中に飛び込んできた。


「よォ、忘れモンだぜお友達。」

同時に轟音が響き、マズルフラッシュに照らされて笑う鳥遊飛鳥の顔が暗闇に浮かび上がると無数の銃弾を浴びてAチームのアデプトがもんどりうった。
「く!ルパンめ卑怯な手を!!」
一瞬で五右衛門テクスチャにドミネートされたアデプトが反撃するが、傷を負った太刀筋は飛鳥に見切られてダメージを与えることが出来ない。

「やれ!地獄!ぶっ殺せ!」嘲笑うように飛鳥が叫ぶ。
アンタ、依頼受ける時に女には優しいとか言って口説いてたじゃねえか!と皆思ったが口には出さなかった。

そしたら入り口のドアが開いて入ってきた黒鉄地獄が凄くいい笑顔で「イニシアチブ、すっごくがんばりました!」って言いながら
手に持ったワンドを伸ばしてブースターロッドにしたり、全身の魔力回路が光って浮き上がったり、両手の刺青を合わせて魔法陣の形にしたりしながらフォース7でスタンボールを撃ち込むと
Aチームは全員範囲内にいたのでびりびり痺れて動かなくなった。

容量を超える魔力が全身を駆け巡ったため、肉の焦げる臭いが辺りに立ち込めて、地獄はちょっと血を吐いたがかっこよく敵を倒せたので凄く満足した顔になった。


無力化されたAチームが室内に累々と倒れ伏す中をゆっくりと歩いた飛鳥がMr.ジョンソンに銃を突きつける。

「なるほど、君達は見事に意趣返しをしたという訳か。」
沈痛な面持ちのジョンソンさん。しかしかっこいいロールは決して曲げません!命乞いとかしねえよ!俺はかっこいいジョンソン!と額にホロで浮かび上がった。
「そして私はミスを犯したわけだ…その引き金を引くかね?」


うっわ、でーたーよ!ここで引き金引いたら俺らノーフューチャーのチンピラ決定じゃねえ!?叙情性バリアだよぉー
とくらくらしつつ顔を見合わせる二人。

「いや、アタシらは仕事をこなしたし、調子に乗ったやつらにお灸を据えた。そしてアンタに自分が腕っこきだって証明した。そうだな?」

「確かに悪くない腕だ。それは認めざるを得まい。」

「なら、穴の開いた死体をこしらえるよりも、アンタに貸しを作った方がいい。これからも一つよろしく頼むぜ、Mr.ジョンソン。」

うっかり引き金にかけた指に力を入れすぎそうになってプルプルしながらかっこいい台詞を吐く鳥遊飛鳥、気迫の人であった。

「なるほど、面白い見解だ。」
Mr.ジョンソンは飛鳥の指が震えているのを見ながら不安そうに答えた。
暴発しそうな銃をそっとホルスターに収めるとニヤリと笑った飛鳥は入り口に向かう。

「では、また御用命がありましたらコールをください。」テーブルの上のAチーム分の報酬をガメながら地獄が続き

「シアトルにようこそ」ってかっこよくいって〆ようとしていたジョンソンは暗い顔で手を振った。




二人が表に出るとサニーが運転する車がゆっくりと近づいてくる。
長い夜が開け、シアトルの街に朝日が降り注いでいた。
シアトルか…面白い街だ。
これからどうする?さあ、どうしようかしら、ネットは広大だしポケットにはお金がいっぱいあるわ、なんて幸福なんでしょうマシュウ!
急速にバグりはじめるテクスチャ。
そして・・・三人の新米ランナーはシアトルの街へと消えていきましたとさ、とっぴんぱらりのぷう。

*1:高いスーツを着て仕込みステッキを持っている黒人。ボビイに偉そうな事を言ったあと舞台裏で爆死