PC紹介

・"被征服王"バルバロイ 人間のファイター 男 属性は中立


勇猛果敢でその名を轟かせた蛮族の王者であったが、武勲と名誉を重んじる力の王国は更に巨大な力、アトラス人類帝国に

よって蹂躙され、誇り高き戦士達は戦いに斃れ、あるいは奴隷の鎖に繋がれた。

首輪をつけられ、足枷を嵌められたバルバロイはもっとも残忍な奴隷頭の牛耳るガレー船の漕ぎ手にまで貶められた。

だが、そのあまりの膂力(STR18)故にバルバロイが漕いだ側だけ異様に推力が高まってガレー船がその場でぐるぐる回ったので

奴隷頭は怒ってバルバロイを鞭打った。

名誉ある戦士達の最も偉大なる王者は勿論その様な扱いを許す筈も無く、奴隷頭は足枷につけられた重い鉄球で脳天を叩き潰され
て息絶えた。バルバロイはそのあまりの戦いっぷり故に、本来なら処刑される筈のところを剣闘奴隷としてコロッセオに移された。

"被征服王"この侮蔑交じりの名で呼ばれた男は、剣を取って自らの名誉の証を立てる事を許されたのだ。

人類帝国にまつろわずに滅びた愚かなる蛮族の王。

翡翠の都の市民達は愚か者が今一度帝国の威光の元に捻じ伏せられる姿を期待し、割れんばかりの歓声と共に試合は始まった。

足は踏み鳴らされ、手は打ち合わされる。最高潮に高ぶった市民達の歓声はしかし、バルバロイが剣を一振りした瞬間に

悲鳴へと変わった。

ただの一撃で2メートルはあろうかという剣闘士の首が宙にかっとんだのだ。

水を打ったように静まり返るコロッセオ
百万の瞳が自らに向けられるのを感じつつ、バルバロイはゆっくりと獲物の首を掲げ、そして勝利の雄叫びを上げた。

恐怖を孕んだ沈黙はやがて静かなどよめきに変わり、そして誰とも知れぬ市民の一人が叫んだ「被征服王!」の叫びと共に
大歓声が上がった。
刺激に飢えた民衆は新たな英雄の誕生を待ち望んでいたのだ。

かくも恐るべき力を持つ王が支配する蛮族の国すら、人類帝国は打ち従えたのだ。

バルバロイへの畏怖はそのまま人類帝国とその一員である自らへの誇らしさへと変わり、実力と人気を兼ね備えた彼は瞬く間にコロッセオのチャンピオンへとのし上がった。

死のコロッセオの頂点へと登り詰めた勇者に対して帝国が与えるのは自由だ。

奴隷の身分から解放されたバルバロイに身の振り方を尋ねたかつての主人に向かって蛮人王は静かに微笑むと答えた。

「知れた事。俺は俺の王国を取り戻す。」

具体的には冒険者になって金を稼ぐ。あと敵を殺す。

かくして一人の1LVファイターとなった英雄は、偉大なる冒険の旅へと足を踏み出した。

PLは細野さんです。



ところでこのキャンペーン、実は既に第3回目であり、開始当初は被征服王バルバロイのマッシブバーバリアックなサーガになるかと思われていたものの
細野さんが仕事で超忙しく、バルバロイが我々の前に姿を現したのは第一話のみであり、その後は突如勤勉さに目覚めてハローワークへ行ったり
ブラック企業に就職したりして背景だの依頼人だのを務めることが多く、「それなら他の面子が話を進めるまでよ!」と次々に新キャラが投入されたものの、プレイヤー一同飽きっぽかったり新サプリが出たりでその度にキャラクターを作り直し、最早最初ッから残っているのは頭にAFKマークのついたバルバロイだけ、という面白フェノメノン下にある。
しかしおつむ緩め、ゆるゆるのぐっだぐだを合言葉に、「プレイヤーが一緒ならいいじゃない、にんげんだもの」をD&D礼賛のチャントに変えて
今日も新キャラが作られるのであった。