フェリックス・カルパ エラドリンのウォーロード6lv 男 属性は中立
フェリックス・カルパは芸術家である。
人間誰しも自らが専門とする芸術の分野がある。
この場合カルパはエラドリンなので厳密に定義するならこの言葉は正しくないのではあるが、二足歩行のヒューマノイド種族には違いないので
ここではこれでよいこととする。
さて、槍を巧みに使い、古代ローマ風の鎧を身に纏ったこのエラドリンの専門分野は勿論のこと
戦争であった。
敵が最も嫌がるタイミングで最も嫌がることをする。
それを飽く事無く、続けられる限り繰り返す。
味方が少なくなれば近隣から徴兵し、食料や物資が尽きれば持っている者から奪い取る。
あらゆる世界のあらゆる戦場で行われてきた非道の連鎖。
フェリックス・カルパはこの非道が天才的に上手かった。
どれくらい上手かったかというとウォーロード6レベルくらい。すごい!
人と比べて大分長いであろうエラドリンの青年期をフェリックス・カルパは戦場で過ごした。
数多の戦場を歩み、幾多の王や将軍に仕え、数え切れぬほどの勝利と敗北を重ねた。
戦場こそがフェリックス・カルパの生きる場所であり、戦争こそが彼の生まれてきた意味であった。
彼の指揮のもと、一個の生物の如く動く騎士団が敵を蹂躙し、死山血河を築いた。
彼の指揮のもと、数え切れぬほどの兵隊達が血と泥と自らの臓物にまみれて死んでいった。
彼は戦争を愛していた。戦争がなければ生きていくことなど出来なかった。
そして同時に彼は戦争を憎んでいた。ヒューマノイドが行うことの出来るおよそこの世で最も愚かな行為を心の底から軽蔑していた。
狂気の支配する戦場を切り回す熱病に浮かされた様な狂乱に恋焦がれ
死んでいった兵士達一人一人の顔が忘れられず
国もとで待っていたであろうその家族達の事を考えて眠れぬ夜を数えた。
人類帝国の統治下にあっても地方の小国同士の小競り合いは絶えず、またかの帝国にしろしめす新しき神々の法と支配は苛烈であった。
己の身の内に耐え難い矛盾を抱えたフェリックス・カルパが破裂寸前まで煮詰まっていたその時、彼の前に現れたのが
力こそパワー。あまりの脳筋っぷりにフェリックスは自分の悩みがゴルギアスの結び目ばりに真っ二つになるのを感じた。
これまでであったどのような王とも将軍とも違う、シンプルイズベストなその生き様にカルパは自らの槍を預けるに足る相手を見出した。
そんなこんなでフェリックス・カルパも一味に加わった。
PLは山羊さんです。