闇狩り夫
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2009/06
- メディア: 新書
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を読みまんたよ。
キマイラ青龍変と沙門空海唐の国にて鬼と宴すがあんまり面白くなくて、ここのところ
「自己模倣に陥ってるね!」
だの
「カヌー漕いでる暇があったらキマイラの続き書けこの野郎」
だのって言いたい放題の罵詈雑言で罵倒される事が多かった夢枕先生ですが、これはたいへんおもしろうござんした。
やってる事はいつもと変わんないんですが、でも面白かった。
いつもどおりの中編、短編のこの安定感よ。
21年ぶりのシリーズ再開なんだそうですが、まるで違和感がない。
OPで依頼人がヤクザに追われるのもいつもどおり
ランクルが止まってダナーのビブラム張りのワークブーツ履いた乱蔵がぬうって出てきて
樽の様に太くてでっかいおとこで、ヤクザがびくっとして、獅子鼻で笑った顔が見て見たいのもいつもどおり
すごまれて「おっかないな」っていうのも
「けひっ」って突き出された日本刀を寸指波で叩き折るのもいつもどおりだし
被害者の身体に気を送り込んで診察するところもいつもと一緒。
なのに何でか乱蔵だとおもしろうござんす。
あ、犬が「朗音!」って鳴くのも面白かった。
乱蔵さんはマジパねえ。
乱蔵さんはマジカッコいい。
夢枕獏のキャラクターだと乱蔵さんと龍王院ひろしがお気に入りです。
龍王院ひろしはこれは無意識のうちに龍王院ひろしごっことかするくらい好きです。
ひろしごっこは、すぐに唇をVの字型に吊り上げて「けひっ!」って叫んだり「受けてみますか…三位の双龍脚…」って呟いたりする遊びです。
しかし最近はグインサーガのグインの出番だけ再読月間とかが執り行われている関係で、グインと乱蔵さんが混ざりがちです。
二人とも大男だし、強くて優しマンで、完成された大人の男の人格を持っているのだ。
旧型のごつくて四角いランクルが止まると中から豹頭の大男がぬっと出てきて、着ているのはケイロニアの黒竜将軍の衣装で履いているのはダナーのワークブーツ。肩には猫又が乗っており、刃物を向けられると
「俺は小心者ゆえ、その様な物を向けられると恐ろしくて震えてしまうのだイシュトヴァーン」って言って硬く厚い靴底で顔面を蹴ってくる。
ランクルに跨ると「マルーク・ケイロン!」って叫んで寸指波で周辺の雑兵の武器を木っ端微塵に砕きながら一騎駆けをします。
妖物に取り付かれた犠牲者の身体に気を送り込んで助ける時は
「墳!」
「破!」
「アウラアアアア!!!!」って叫んでプッシュする。
あまり違和感がない。
アウラアアア!!(散漫に終了)