アーネスト・クライン著 池田真紀子訳 ゲームウォーズ





海法紀光さんがTwitterで薦めてたんで
「へえー、80年代のゲームネタとか多いんだァ、でも僕どっちかっていうと90年代なのよねえ〜」などと舐めた態度で読み始め

フーン……『サマー・ウォーズ』みたいな統合ネットワークが実現した近未来が舞台なんだー。


へえー……『AVALON』みたいに人類の文明はもう縮小を始めてる灰色の未来ね、あるある。人類は仮想現実に逃げ込んでるのかー、あるよねー。


などと鼻持ちならない態度のまま読み進め、本文中にチラチラと挿入される「ハリデーの謎かけ」の文面に「ん?あれ?」と眉をひそめ


100ページを超えた当たりであまりに見覚えのある描写にひっくり返って床の上で痙攣し、それ以降あまりの面白さに何もかもどうでも良くなって夢中で最後まで読んじゃったわ。



世界を網羅した革新的次世代ネットワークOASIS


そのOASISの開発者であり、権利者である天才デザイナー、ハリデーが残した遺言。


OASISの中に隠された”イースターエッグ”を最初に見つけ出した者にネットワークと企業のすべてを譲り渡す」


世界が熱狂し、無数のゲームフリークや管理権を狙う企業が稀代のトリックスターの仕組んだゲームに飛び込んだ。

「ガンター」と呼ばれる彼らはソロプレイを貫くもの、有力なプレイヤーギルドを組織するもの、企業に雇われるものと様々だったが

数百万人に及ぶと言われたガンター達が目を血眼にして探しまわっても、ハリデーの残した最初の謎すら解くことが出来なかった。


5年の月日が過ぎ、ハリデーのサイトに提示されていたハイスコアボードのトップに主人公のアヴァター名”パーシヴァル”が表示されるまでは。



地球を覆うネットワークゲーム空間を舞台に凄腕のゲーマー、ソロプレイヤー、悪の企業がすべての権利を狙って動き出す……!


超面白いのでマスト読むといいと思うわ。

中盤以降の限界速度を超えてスペクタクルの領域に到達した悪ノリの数々は必見でございます。