ウォルター・ジョン・ウィリアムス著 酒井昭伸訳 ハードワイヤード


疲弊した地球と強大な力を持つ軌道企業群の戦争。

絶大な権力を持ち、地球を「重力井戸の底」と蔑む天上人達。

支配者の警戒網をすり抜けて州境を越え、ホヴァー・パンツァーで物資を運ぶ運び屋達。

破れ、翼を奪われ、最後に残った誇りをかき集めてアウトローとしての人生を歩む元軌道戦闘機乗り。

鋼化神経で反応速度を強化し、脳にチップを搭載し、危険なサイバーウェポンを体内に隠し持つ女サムライ。

絶大な財力を元に寿命を超越し、人間性を喪失したメガコーポ重役。

意識だけがネットワーク内に取り残された死者。

ネットワークを介した電光石火のM&A

負け犬達の最後の大逆転。

サイバーパンク、と聞いてイメージする要素はだいたい全部入っていた。

マクロスプラス
アーマードコア
エースコンバット
攻殻機動隊

辺りのジャンルを見た後に読むと、如何に優れた小説だったのかわかるわね。


クライマックスの空中戦のカッコイイこと、カッコイイこと。

そろそろ30年近く前の小説なのに全く古さを感じないわ。


嘘です。


ハッキングのシーンになるとやたら公衆電話が出てくるのはさすがに古い。

でも面白いんだわよ。グッドブック。ナイスストーリー。そして絶版。


もったいない。