ガレス・L・パウエル著 三角和代訳 『ガンメタル・ゴースト』(原題:ACK-ACK MACAQUE)

ガンメタル・ゴースト (創元SF文庫)

ガンメタル・ゴースト (創元SF文庫)

現実とは少しだけ違った歴史を辿った21世紀半ばのヨーロッパ。

フランスはイギリスに併合され、英仏連合王国になった。

香港は中国に変換されなかった。


不死身の空軍パイロット アクアク・マカーク(猿)、英国皇太子メロヴィク、元記者ヴィクトリア(プロトタイプ補助脳搭載)、ハッカーの少女K8が


人類を皆殺しにして人格をデータ化し、ポストヒューマンにしようとするカルト、メガコーポと戦うって感じの話。


すっごく『トーキョーN◎VA』っぽい。


原子炉で動く超巨大飛行船、VRMMORPG、火星テラフォーミング、知性化なんかのガジェットもそうだし


主人公達が個別オープニングとともに現れて一つの事件に対して合流していく流れがN◎VAのセッションみたいだし


元記者ヴィクトリアさんの戦闘シーンはマイナーアクションで起動したサイバーウェアの名前まで浮かんできそうなくらい『ふりむけば死』の夜叉っぽい。


武器がクォータースタッフなのもN◎VAっぽさに拍車をかける。(マンクの製品に決まってる)


クライマックスの章タイトルが「機械仕掛けの猿(モンキー・エクスマキナ)」な辺りもかなりくるわね。


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