なんかよぉー、師走でよぉー、12とか頭についちゃってんのよ。マジで。ねえべ?ねえべ?
そんでよぉー、風邪とかひいちゃってんの。ねえべ?ねえべ?
鼻水がよぉー、全然とまんねえの。寝たら自分の鼻水でおぼれそうになったわ。ねえべ?ねえべ?
そんでよぉー、本屋行ったらよぉー、グインの新刊出てたから買ってきたわ。

クリスタルの再会 (ハヤカワ文庫JA ク1-118 グイン・サーガ118)

クリスタルの再会 (ハヤカワ文庫JA ク1-118 グイン・サーガ118)

そしたらリンダと再会したのにまだ記憶もどんねえの。ねえべ?


いい年してこんな口のきき方をしていると恥ずかしい。そう、ねえやが言ったので普通に喋ります。だって、ねえやがそう言ったから。
ゲームはちまちま遊んでいます。


夜牙搭に上って非実体アンデッドの群れにボッコボコにされて涙目になったり

赤き手は滅びのしるしでローグやっていい気になったり

終戦争の影をプレイして、必殺の自信を持って1レベルスロットいっぱいに詰め込んだカラースプレーが人造にはまるで効かなくて涙目になったり
ラッパンアスクの地下で悲鳴を上げたりしました。

ラッパンアスクでえらい目にあった話がいっぱいたまって来たのと、この間プレイした時に最初の頃の話で盛り上がったのでメモッておきます。




ラッパンアスク! その名前を聞く度に我々は湧き上がる嫌悪と死の恐怖に呻き声を上げる!



最初にその呪われた名を聞いたのは、数年前のことだ。



確か英語版の3Eが出て最初か次の夏くらいのことだったと思う。


当時、僕等にD&Dを教えてくれ、DMをしてくれていた親玉先生の口からその存在が明かされたのだ。
ちょうどアドベンチャーボックスの2話目か3話目をクリアして、ダンジョンいっぱいに詰まったオークを皆殺しにした一行がいい気になって
ロマンシングサガチックに戦闘後の回し蹴りポーズを決めてキャッキャしている時のことだった。


「お前ら、3LVに上がったらいい所に連れてってやるからな…。」


殺意に満ちた目で僕等を睨み付けながら親玉先生は地獄のダンジョン、ラッパンアスクの話をしてくれた。


曰く、ネクロマンシーゲームズっていう会社から出ており、この会社はどうもPCを殺すことに情熱を傾けすぎのけらいがある。
曰く、3LVキャラクターからプレイ可能って書いてある。
曰く、ダンジョンの入り口には緑色の門番が立ちはだかってて3LVだとまず死ぬ。
曰く、デストラップと勝てないモンスターのオンパレードで何レベルだろうとまず死ぬ。
曰く、ラスボスは冥府の神、アンデッドのデーモンプリンス・オルクス。
曰く、豊富な挿絵は全部プレイヤーキャラクターが無残にぶっ殺されている絵。
曰く、素直にマッピングしてると発狂しそうなフロアがいくつかある。


話を聞いて震え上がる我々に向かって親玉先生は高らかに宣言した。
「3Lvになったら問答無用でそこに叩き込んでやる!」と。
その日の残りプレイ時間のほとんどは、自分があとどれ位の経験点で3Lvに上がってしまうか という話題で持ちきりになった。
3Lvになると同時にやってくる赤紙。もらったら生還はほぼ不可能。
レベルアップに必要な経験点の量がそのまま残り寿命に変わったようなものだった。



ちなみにそのパーティーは3LVに上がることなく、次のシナリオでドワーフ館を占拠していたホブゴブリンの群れにフルボッコにされて全滅した。
僕のドワーフパラディンも死んだ。


「全滅もしたことだし、ラッパンアスクに潜る前哨戦として同じ会社から出ている『フレイヤの坩堝』という初心者用モジュールをやりましょう。」
血の渇きを癒して穏やかな顔になった親玉先生がそういったので、次のセッションの日、我々は邪悪の影に怯える村を救うために立ち上がった
1LVパーティーとしてネクロマンシーゲームズのモジュールに挑んだ。


そしたらダンジョンのある村に着くまでに72回のダンラムエンカウントチェックが発生し、すばやく隠れたからす君のハーフリングローグを一人残して
パーティーは3回全滅した。
1回目は出発してから12時間後、野営の焚き火を物ともせずに突っ込んできたトロルの手によってパパのファイターが木っ端微塵に消し飛び、次の瞬間
僕の首も吹っ飛んでいた。
2回目はからす君が新たな英雄を募って村を出てから6時間後、森の角を曲がったら武装したオークの盗賊が1ダースほど、喧嘩っ早い気分でたむろしていた。降り注ぐジャベリンの雨にまたしても隠れたからす君以外みんな串刺しになって死んだ。
3回目はよく覚えていないが、出てきたモンスターの名前を聞いた瞬間にからす君が隠密判定をし出し、僕は黙ってキャラシートを裏返した様な記憶がある。

その時点でプレイ開始から2時間半が経過していたので「すみません、もうその舞台になってる村の出身でいいですか?」って言ってショートカットしました。

なんとかダンジョンに入ってからも「落とし穴に落ちると下にウーズ。」「物置いっぱいに詰まった巨大な蜘蛛」「雑魚のオーク。武装バリスタ。」「追い詰めると『次のモジュールで待っているぞ!』って言って逃げるボス」と実に奔放な作りで、これが初心者用ならラッパンアスクは一体どうなってるんだ!って震え上がりました。


あまりのデッドリーなバランスに恐れをなした我々はしばしD&Dから距離を置き、あの呪われたダンジョンの名前も時折口の端に上るだけになった。



去年の九月、からす先生が地獄の様な瞳で「ラッパンアスクの3.5版を買ったんですよ。」って言いだすまでは。

 前夜の巻

「せっかくだから遊んでみませんか、ホラ、僕らのプレイスタイルは殺すか殺されるかって感じじゃないですし、クリア目標でぬるめにバランスとってゆったり遊びましょうよ。」
にこやかにそう告げたからす先生の表情から先ほどの鬼気迫るオーラは消えていた。
なので僕らはキャッキャしながらPCを作成しました。

設定からしてアンデッドとデーモンまみれのダンジョンが想像されたので、はがね丘の館に消えたDWFPALの遺志を継ぎ、パラディンを作成。
ガチでいくぜ!と握ったこぶしは炎に燃えた。
「ホントにヤバいダンジョンだから鉄板の構成で確実に行こうぜ!」「オウ!」
『モテクラスだけのモテパーティー』を合言葉に出来上がったパーティーは以下4人。


■ギリオン・キシオムバーグ 人間のパラディン4LV
なんかでっかいダメージを出したかったので馬に乗ってランスを抱きしめ離さない人になった。弱点はインファイト
名前はダークタワーの主人公ギリアドのローランド、エターナルチャンピオンに出てきた混沌の神キシオムバーグを混ぜた。
冷静に考えたらパラディンの名乗る苗字じゃなかった。


■ニフルダード・サイード ゼフのウォーロック4lv
なんか砂漠の方のセッティングからやってきたサイオニック妖術使い。
大量に買い込まれたスクロールでGroupのバックアップを行い、妖術で火砲支援を担当する。
PLはブラフ先生

■アウカン・ヴィメイラガ ゴライアスのファイター3LV
「俺は自分がどこまで大きくなれるか試してみたい…」そんな夢見がちな言葉と共に生れ落ちたLサイズクリーチャー。
武装の全てがLサイズ。やってくる敵を片っ端から撃ち落す頼もしき迎え討ち太郎。人格もLサイズの大人物。
PLは夏瀬マン

■マハーバラ  人間のクレリック4LV
好きなものですか?ペイロアです!強いから。休日の過ごし方ですか?高貴にすごします!強いから。
強力な回復力で一行を支援するカリスマクレリック。俺、この戦争が終わったらレイディアント・サーヴァントに転職するんだ…。
PLは山羊さん

□ラシード 人間のローグ4LV
罠を外す為に生まれて来た。それが、俺だ。力強く言い切る彼に戦闘能力はない。
特技の全てを技能のブーストに費やしたDDO初期鉄板ビルドで作られたグレイテストローグ。
「ローグはヘンチマンでいいですよ」というDMのやさしい宣言を受けてロールアウトされた最新型。


出来上がってみたら山羊さん以外はみんな自分の浪漫を追いかけたビルドだったのでお互いを指差し確認しながらプギャァー!っていいました。