狗狼エリス 転生者/ディフェンダー 二年生
次元間企業オクタへドロンがワールドゲートを開いて第8世界に招聘した新兵器の"試し役"
幾多の伝説を持つ殺し屋。かつてはストリートの死神だったが今は日本軍の工作員。ニューロエイジの生ける伝説。
そんな寝言を呟きながら、上半身裸に変なマントをまとい両腕がサイバーウェアの女が
輝明学園に転校してきた。奴はホットでワイルド、かつウェット。その任務はオクタへドロンの新兵器、長大超巨大グラムを学園迷宮で試すこと。
触れるもの皆(自分も)打ち崩す伝説の魔剣を持って敵の攻撃を一手に引き受ける防御担当。
「元居た所に帰れ」って罵倒したら「深見村です^^」って言われました。
奴はウェットな上にデンジャラスだ。
PLはからすマン
四条龍馬 錬金術師/キャスター 三年生
幾多の優秀なウィザードを輩出した第二次スクールメイズ計画。
その中でもメンバーの錬度、才能共に抜きん出て高く、最強の名も高い一つのパーティーがあった。
前人未到の40階層攻略を手前にして壊滅したそのパーティーの最後の作戦名は、オーバーロード作戦と言った…。いいません。勢いで適当言った。
その最後の生き残り。他の生存者は卒業しちゃったので学内で最も深い階層を見た男。
しかし、壊滅時の負傷で記憶に欠損がある。
最早迷宮に潜ることもなく無気力な日々を過ごしていたが、死んだ親友の面影を持つ転校生と出会い、再びスクールメイズに挑む。
錬金兵装ORDERを自在に操り、オールレンジに魔法攻撃を行う火砲支援担当。
城塞都市リルガミンの九龍妖魔学園からやってきたジュブナイル生命体。
PLは夏瀬マン
駆動零一 人造人間/アタッカー 一年生
東亜重工絶滅社製人造人間。女性型人工知能Iris搭載重箒を駆り
第三次スクールメイズ計画発動に伴い、内閣調査室が送り込んだ先遣隊のサポート及び後続部隊として投入された。
2年前に死んだ四条の親友そっくりの顔を持つ。
ウィッチブレードに跨ってのブレードアサルト、両椀に仕込まれたブラッドブレットで立ち塞がる敵を薙ぎ倒す切り込み担当。
二瓶勉村から来たバイオメガ生命体。
戦闘時はアバラごっこをしながら装甲を自己構築し、敵を見るとセーフガードか珪素生物に分類する。
PLはおいどんです。
GMは山羊さん
「メリケン様のハードコアなダンジョンに慣れた俺様ちゃん達にとってはよぉー、メイドインジャパンのダンジョンなんざ朝飯前のストロベリーで朝の果物は金ってなもんよ!ゲハハハ!」
そんな自信満々のプロッ面でスクールメイズに侵入する一行。
プロフェッショナルなカバームーブ、プロフェッショナルなカッティングパイ、プロフェッショナルなダイナミックエントリーで
NPCの沢渡藍香を呆れさせつつ第一フロアに突入した一行の前に
発光体が3つほど現れた。
「ウィル・オ・ザ・ウィスプか!」
「ヘイ、エリス!こいつら俺達とやる気だぜ!」
「日本のモンスターの実力とやらをちょいと拝見いたしますかねえ!」
どう見ても米帝の秘密工作員にしか見えない会話を繰り広げつつ戦闘は開始された。
第1ターン、魔術で反応速度をエンハンスした四条が最大火力の範囲魔法をウィスプの居るエンゲージに叩き込む。
猛り狂う水流が敵に襲い掛かり大ダメージを出すもウィスプは全員生存。
あれ?なんかおかしくね? と疑問顔になるパーティーを尻目に次の行動はウィスプ3体。
ちかちかと発光するとウィスプは生態破壊光線をぶっぱなした。
「ちょwwww範囲攻撃wwwwwwww」
敵はウィスプではなく、5lvモンスターのリフレクションボールであった。
嵐の生態破壊光線をグラムで受けて受けて受けまくるエリス。
だが如何にニューロエイジ最強とはいえ1LVキャラクターのHPは低い。
3発目を受けた所でHPがマイナスに突入。保健室への扉が開いた。
この時点で涙目になる一行。
「ヘーイ!ジャパンのダンジョンがこんなにハードだなんで聞いてないぜ!」
「そんな…そんな…!」
「ここは魔界都市だ…」
そう呟きながら発射された生態破壊光線で零一のHPが残り2に。
アームドシェルで戦闘形態を取っている零一はこのラウンドの最後に代償のHP2点を払うと昏倒して保健室送りである。
泣きそうな顔になりながら「やったらああああ!」って叫んで被ダメージが一番少なかったリフレクトボールに特攻。
クリティカルに助けられて辛くも撃破。
「これで決めなきゃワシらが死ぬんじゃあ!」
親にトカレフを向けた三下ヤクザみたいな叫びを上げつつプラーナ全開でぶっ放された四条の魔法攻撃で残り2体のリフレクトボールも沈黙した。
かくして一部屋目をクリアした一行。
しかしTankのエリスは保健室送り、MPは四条、駆動ともに一桁、プラーナの残量は0だ。
泣きながら撤退すると入り口で見てたNPCの沢渡藍香がもっと呆れた顔になった。
回復と補給を済ませ、心を入れ替えて学園大迷宮に挑んだ一行はその日地下3層まで到達したが、一番しんどかった戦闘は最初のアレだったという。
調子こいた新入生は最初に〆る。
学園の伝統であった。
スクールメイズ…マジパねえ…。
そんな呟きと共に5月の夜は更けていった。