架神恭介著 仁義なきキリスト教史

キリスト教の歴史を広島やくざで語るスーパー罰当たりブック。

こんなサタスペみたいな本がちくま文庫から出ているのは大変感動的であり、いそいそと買ってきて読んだのであった。

信者を「やくざ」 

教会を「組」

信仰を「任侠道」

と言い換え、身も蓋もないヤクザの抗争として世界宗教の歴史を振り返ることでなんか色々見えてくる……というギミックの本だと思うのですが

僕はそのギミックの方に夢中になってしまったのだ。


「あいつら、言うてみりゃ人の罪で飯食うとるんで」

「糞の中の糞、糞のイデアじゃと思うとった」

「やくざであるにも関わらず騎士と同様の鎖かたびらに身を包み、自らの馬を駆って前線に躍り出て戦うのが専ら(中略)ほとんど騎士のようなやくざがこの時代にはいたのである」

ネフィリムじゃ!奴らの中にネフィリムがおったんじゃ!」

ネフィリムとは異常巨体で知られる武闘派やくざ集団のことである」

等のすさまじい寝言の嵐。


文庫版おまけ『出エジプト 若頭モーセの苦悩』の振り切れた大惨事っぷりは相当堪らないわよ。

ほんとサタスペみたいな本だったわ*1

アジアンパンクRPG サタスペ (Role & Roll RPG)

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*1:なんでもサタスペに結合する風土病