ゴゴリっと遊んでまいりました。
本日のサイコ野郎は以下の4人。
GM:からすどん
キチガイ3人のお守り役。
からすどんがいなかったら、オデのゲームプレイ回数が3割以上減ってしまう個人的に偉大な人。
次々に繰り出すリアルリアリティー空間で3匹を苦しめる。
“VICECITYの赤い彗星"シャア・アズナブル PL:id:hellbabyパパ
ビンボ臭いTシャツにヨレヨレの綿パンを履いて、自作の仮面を身につけた、自称ジオン軍将校。
ちょっと逆らっただけで「ララァは私の母になってくれたかもしれない女性だ!」と訳の判らない事を叫んで12ゲージをぶっ放し始めるので大変に危険。
奴がストリートに現れると、住民が恐怖のあまり「シャアが来る!」を口ずさみ始める。
“ジュリアーノ神父” PL:田中天さんid:tentana
神の啓示を受けて、この世の全ての悪を一掃するため地上に降り立った天使…のつもりな気違い。
映画「ドグマ」が元ネタらしいが誰がどう見ても血車のモズグズ。聖なる水で清めて差し上げます!!などと叫びながらアルカリ性溶剤を粘膜に注ぎ込もうとするので油断が出来ない一人埋葬機関。
全身に刻まれた聖句の刺青と聖痕がトレードマーク。
“IZO” PL:オデ
幕末を恐怖のどん底に陥れた人斬り以蔵が、キチガイの体に乗り移った!!
彼の肩口には彼にしか見えない小さな武市半平太先生が止まり
常に彼に問いかける。
「言うてみや、以蔵、革命とはなんぜよ?」
「人を斬る事!」
「なれば斬れい、以蔵、斬って、斬って、斬りまくっちゃれい!」
「テンチュウウウウウッ!!」(以上コピペ)
ほーら、大惨事。アハハウフフ(飛び散るお花)
でも、格好はスーツとレザートレンチコート。
〜〜冒頭、とある路地裏で〜〜
ラッパー風味のギャングスタが3人、ヤクの売人に向かってラッパー撃ち(サムライダーに出てきたアレ)で38口径をぶち込んでいる。
「ヒャッハァー、たーんまり持ってやがったぁー。」
3人がいい気になっていると、路地裏に死神の影が。
キチガイが3体出た!(ランダムエンカウント)
「おおお、何という罪深いことを!咎人よ!悔い改めなさい!!」
聖書を振りかざして叫ぶ見るからに狂人といった風体の男、ジュリアーノ神父。
頭のおかしい人とはあんまりかかわりたくない3人は銃を突きつけて
「あっち行きやがれ!キチガイ!」と叫ぶ。
すると、次の瞬間、ギャングスタAの背中に刀の切っ先が生えてくる不思議フェノメノン。
IZO「えらい神父様のお説教じゃあ、きちんと改まってきかんかい!」
こうして、人斬り以蔵の被害者がもう一人。
「てめえ!なにしやがる!」とギャングスタB
彼が引き金に指をかけるよりも3秒早く、シャア少佐の頭の上に
例のあの光が閃いた。(ニュータイプ音)
脳天を12ゲージで吹っ飛ばされる、ギャングスタB。
「恨むのならば君の父上を恨むのだな。」
今日もいかれっぷりが絶好調の少佐。
凄まじい殺戮の嵐にびびった3人目が降伏すると、彼の目の前に
額にアーメンと書いて、両手両足の聖痕(自傷癖)から血を滴らせた
神父が聳え立つのであった。
命惜しさに泣き喚きながら、ギャングスタCが語った所によると
明日の昼、彼らの敵対グループがヤクの売り上げを事務所に回収するらしい。そいつを頂く前の景気付けにうろついてた売人をぶっ殺していたとのこと。
「これだけ喋ったんだから、俺のことは見逃してくれるよな!」
自分が狂犬病にかかった挙句に飢え切った虎の口に頭を突っ込んでいる事実を認識していないギャングスタC。
案の定、シャア少佐が電磁波を放ちだした。
「ララァ・スンは私の母になってくれたかもしれない女性だ・・・!」
バキューン。
アハハ、スイカみたーい(うつろな目)
翌日、爽やかな笑顔とともに売人事務所に接近する3匹。(三匹が斬るのテーマ)
彼等はこの界隈では有名なキチガイらしく、歩くだけで通りから人が消える。
IZO「なんや、女子供が逃げよりますのう先生方。」
神父「悲しいことです。救いの手に背を向けるとは・・・そこ!神の目から隠れようなどと思わないことです!!」(銃撃)
怯えた目で窓から外を覗いていた一般市民が浄化されて天に帰った。
シャア「これがニュータイプというものか……。」
ストリートにキチガイ電波警報が鳴り響く中、3匹は売人アジト前に到着。
アジト前に溜まっていた売人予備軍のチンピラ達も、3匹を見るなり
震え上がって降伏。Goodサレンダー。
シャアの密偵アカハナからの情報によれば(キジルシテクスチャ)、中にいるのは3人。
しばらく待てば、金を回収に行った5人が戻ってくるらしい。
俺たちの金が届く前に事務所の中をきれいに掃除しなけりゃなぁぁ。
しかし、中の様子は伺えない。
聞き耳を立てようとするも失敗。
シャア「ミノフスキー粒子が濃すぎるな…。」宇宙スラム街0079.
GM「で、どうしますか?」
オデ「はい、センス・イービルを使います。」
GM「おい小僧。俺は本気でうんざりしたらいつでもお前らの頭の上に核
弾頭が落ちたことにして何もかも消し飛ばせるって事を忘れないようにな。」
オデ「は、申し訳ありませんでした。」
神父「GM、私は“間抜けにウォーウォー唸る糞知識”を持っておりますので、こいつで一発神の言葉を聴いて判断したいと思います。」
GM「いいでしょう。成功しましたね?」
すると、ジュリアーノ神父(だけ)の目の前にサムズアップしたフレンドリーなクライストが降臨。
御言葉は唯一つ。「Go!Go!Go!(意訳:ぶっ殺せ)」
それを聞いて猛然とアジトに突撃をかける神父。
「ララァ・・・私を導いてくれ!」
「天誅じゃ!この上士っぽがぁ!」
「悔い改めなさい!悔い改めなさい!くくく悔い改めろって言ってんだろがああ!!」
キチガイの三位一体混成攻撃が事務所を吹き荒れる。
敵もさるもの応戦を受けて、シャアとIZOが傷ついたが制圧に成功。
作戦は次の局面を迎えようとしていた…
問題は帰ってくる5人をどう倒すか。
キチガイが3人よって頭を捻ったところ、漏れ出てきたのはアイディアではなく放射能だった。
シャア「我々の銃は戦艦の主砲並みの威力がある上に連射が可能だ。ここに立て篭もって超長距離からの砲撃戦を挑もう。」
IZO「ワシ、刀しかもっとらんぞ先生。」
神父「ここに、売人たちが持っていた銃があります。私が聖別を施しておきました。これで悪魔の肉体をも貫けるはずです。」
IZO「いや、ワシ銃は撃てンのじゃ!そうじゃ!ワシャどうせ農民の生まれよ!ナイフ戦闘技能しかないわ!!武市先生もワシャそれで良いと言うとった!!大体銃は臆病者の武器じゃ!簡単に殺せ過ぎる!!」
泣きながら言い逃れをするIZO。しかし、うっかり言ってはいけない事まで口走っていることに気がつかない。
神父「今……何と仰いましたか?」
IZO「え?」
神父「神より与えられし魔を討ち闇を払う武器であるところの銃を…貴方はなんと言いましたか?…臆病者…?」
ゴッド放送コードに抵触したIZOに5体倒地を繰り返しながら神父が迫る
IZO「いかん!神父様が錯乱してらっしゃるわ!シャア少佐!助けてつかあさい!!」
振り向いたIZOの眼前に突き付けられるショットガン。
シャア「これが若さか…銃の悪口とはな…」
2対1.IZO、風前の灯。
IZO「何じゃ…殺すのか!ワシを殺すのか!?用済みになったワシを斬るんか!ハハハハ!殺せーッ!ワシを殺してこの後5人相手に勝てる自信があるんならなあ!!ハハハハ!」
のっぴきならなくなって自らの命を盾に逆切れしだすIZO。
なりふり構わず泣き喚くその姿はとても維新の志士とはいい難い。
ここでプレイヤー3人の視線が一瞬交錯。
「21世紀にもなって口論の末パーティーアタック?ありえない。」
「いやでも面白かったし。」
「何とか回避しよう。」
「ハハハハ殺せー!」
以上のようなニュータイプの光が乱れ飛び、神父が微妙な表情で宣言。
神父「IZOは悪魔に取り付かれています!これからエクソシズムの儀式を執り行います!ビギニーング!!悪魔よ、され!」
IZO「は!神父様!ワシャ悪魔に取り付かれておりました!!銃は素晴らしい。銃は素晴らしい。この糞野郎!チャールトン・ヘストン様のケツの穴を舐めろ!!」
ザッツ和解。
しかし、シャア、IZOともにダメージを食らってHP、PP共に残り少なく
神父にいたってはそもそも4点しかHPがない。
次の戦いでは死者が出るのはほぼ確定であった。
IZO「こうなったら奴らの血で体を清めてやるわ!!見ていてつかぁさい!武市先生!!」
ふんどし一丁になって「シグルイ」ごっこを始めるIZO。
スタイルは実像を超える。スタイルでエッジを貫くのだ。
ここまでやればもはや命は惜しくない。
完全に目が据わっている。
それを尻目にアジトを物色してガソリンとアルカリ溶剤を調達する神父とシャア。あくまで頭脳プレー。
「ララァ…私を導いてくれ。遮蔽を取ります。」
最早行く先は地獄以外のどこでもないのに導きを求める少佐。
「さあ!奴等を浄化の炎で清めてやるのです!見よ、炎のパプテスマ!あ、遮蔽はとります。」
ついに放火魔にまで堕ちた神父。
やたらと生き生きしている。
準備万端、待ち構える3匹。
やがて、表で車が止まる音がすると、大音量のHIPHOP音楽と共に
売人達が帰ってきた。
ブロ、ファキン、マザファカ、などの素敵ワードを連呼しながら
ドアを開ける先頭の売人A。
すると、頭の上からガソリンがバシャー!
「やった!やった!せんせいずぶぬれだあー!」
「こらぁ!おまえらぁ!」
きょうしつはだいばくしょう。
次の瞬間、高々と謳い上げられる聖句の響きと共に、火のついたマッチ棒INC。
with引火。
ファンタスティック・ヒーロー、ヒューマントーチ爆誕。
凄まじい悲鳴と共に仲間を押しのけて地面に転がる売人A。
必死の抵抗もむなしく、耐痛点が0になったヒーローはぶすぶすと音を立てて動かなくなった。
ありがとう!ひゅーまんとーち!さようなら!
呆気にとられた売人4人がアジトの中を見ると、暗がりに蠢くキチガイが3匹、イニシアティブを取り損なっているのが見えた。
一人がバーンナウトヒーローに駆け寄り、残りの3人は一斉に銃をぶっ放す。「ファイエル!」
叩き付けられる殺意の嵐。
弾丸は壁を貫き、柱を引き裂き、調度品を木っ端微塵に砕く。
そしてIZOの残りHPが2点となり、神父とシャア少佐は無事だった。
「今度はこっちの番じゃけぇのぅ。」
立ち込める硝煙と粉塵の中から現れた褌一丁の男、IZO。
岩本虎眼ッ面で猛然と売人Cに肉薄、脳天から唐竹割りに叩き切る。
虎眼流秘剣、流れ星。
売人Bは七丁ほど歩くと念仏を唱えながら真っ二つに崩れ落ちた。
「ガハハハ!どうじゃ!見たか!」そろそろ「お〜い!竜馬」ネタが尽きたので「はだしのゲン」とかが混入し始めているIZO。
空白の一瞬。その間隙を突いて漆黒の宇宙を一条の光が貫いた。
シャア少佐のビームライフルである。(12ゲージダブルオーバック使用)
シャア「見える!私にも見えるぞ!」
売人Cは呆然とミンチになってバチバチと火花を散らす自分の腹を見下ろすと、核融合エンジンが爆発して死んだ。
モビルスーツの最後である。
わけの判らないフレーバーテクスチャにサンドイッチにされて
困惑気味の売人Dの顔面に、アルカリ性溶剤がぶちまけられる。
粘膜を焼かれ、絶叫を上げて顔面を覆う両手を貫いて、45口径が
彼の意識を暗黒の淵に叩き落した。
神父「如何ですか!聖水の味は!?聖別された弾丸も貴方の様な悪魔には堪らない美味でしょう!!パズスよ!地獄へと去れ!!」
パルプフィクションのサミュエル・L・ジャクソンもあきれそうな狂信者
っぷり。ジュリアーノ神父、まさに信仰の人である。
次のターン、仲間の様子を見ていた売人Fが神父を撃ち殺そうとするも
両の腕に構えた第七聖典(45口径)と聖水(アルカリ溶剤)を
縦横無尽に振り回す神父には当たらない。
祝福と浄化が彼を引き裂き、戦いは終わった。
売人たちのドロップ品と、売り上げをまとめて見ると
実に15万ドルの現金と4万ドル相当の麻薬、クレジットカードが発見された。
恐るべし、ランダムドロップ品チャート。
「悪は滅びました。彼らのせいで苦しんでいた衆生に浄財の一部を分け与えましょう。」神父が慈愛の表情で提案する。
かくて、恐る恐る様子を見に戻って来たチンピラ予備軍の一人を弟子に従え(第一使徒パウロと命名)、「がんばれゴエモン」ッ面で盛大にクレジットカードをばら撒く3匹。自分で使うと足がつくからな!
麻薬も同様の理由で処理が難しいので、衆生救済の為に貧民街にばら撒いてみることにする。
「FreeCandy!」「Sweet!」などの看板を立てて笑顔でボーイスカウトや
買い物帰りの親子連れに末端価格4万ドル相当のドラッグを配る3匹。
断ると第七聖典が吼えそうなので、皆引きつった笑顔で聖体拝領。
さて、ここまでやったところで3匹はどうも弟子(チンピラ)の様子がおかしい事に気がついた。
神の権能でもって問い詰めたところ(聖水プレイ)
「すいません、さっき様子を見に戻る前にサツにちくりました。怖かったんだよぅ!」との告悔。
見る見る顔色が変わる3匹。
「貴方の罪はこれで許されます」と第一使徒を射殺。慌てて逃走計画を練り始める。そろそろオリジナルより酷い血車っぷり。眼もぐるぐる回っている(石川賢絵)
IZO「どうするんじゃ?」
神父「逃げましょう。足を調達せねば。」
シャア少佐「この格好じゃまずいな。服を変えよう。」
その辺で奪った服に着替えてブティックに雪崩れ込む3人。
「あ、そこのスーツとコートと、マフラーはカシミアかね?それも貰おう。」
GM「おいお前ら、貫くスタイルはどこに消えた。」
3匹「そんなもんは知らん。いやさ、15万ドルで売った!!」
守るものが出来ると人は弱くなる。
だが、それを守ろうとするとき人はもっと強くなることが出来るんだ!
奇麗事とお題目のコーティングで欲望を糊塗。
傷や刺青が目立つとまずいんでファンデーションで隠匿。
少佐の仮面や神父の服、IZOの着物はまとめてゴミ溜めに叩き込まれた。
世界に反逆する狂人3匹は消えうせ、自己保身で重武装した鼻持ちならない成り上がりだけが3匹、そこにあった。
GM「おい、ジオン・ダイクンの理想はどうするつもりだ、シャア?」
シャア「シャア?誰だねそれは。私はクワトロ・バジーナ大尉だ!!」
響き渡るゼータの鼓動。
神父「じゃあ、私も名前を変えておきましょう。ジュリアーノ神父は死んだ!私の名はジョバンニです。」
ジュリアーノ、神父からゴッドファーザーへと華麗なる転進。
IZO「ならば私は上泉信綱です。我が剣はてんちといったい。」
つられて恐怖の人斬り、剣聖ッ面に。
名を変え、姿を変え、スタイルもエッジも魂と誇りまでも振り捨てて
3人が英国人の仕立て屋でスーツの寸法を測っていると、TVが貧民窟での
ヤクの売人襲撃事件を報じている。
ジョバンニ「彼等は洗練された文化と言うものを知らないな。」
対岸の火事、といった顔の実行犯A
仕立て屋「本当にそうですね、近頃はこの辺りも物騒になってきて困ったことです。」
クワトロ「まったく困ったものだね。だがご主人、大丈夫だ。来年の選挙で共和党が勝てば全てはよくなるよ。ケリーなんぞには任せておけんね。」
唐突にWASPッ面の実行犯B
信綱「このスーツの仕立てはステッチが優美で気に入ったよ。ああ、主人。店の前に車を呼んでおいてくれたまえ。」
いやらしき日本人成金丸出しの実行犯C。
今までの犯罪で、3人が警察に補足される可能性は大幅に上昇していた。
だが、大金を手に入れて生き残った3人は高級な紳士服に身を包み
隠蔽値を極限まで高めることで、包囲網を潜り抜けて高飛びを成功させるつもりなのだった。
ちなみに、もっとも警察に補足されにくい格好を数値しか眼に入らなくなった頭でチェックした結果、中折れ帽を被り、ビジネススーツとトレンチコートに身を包んだ上で、ジッパー付のバギーパンツ、軍用のブーツを履き、皮製のバックパックを背負って手に紙袋を持つ という
どこからどう見ても頭のおかしいコスチュームがはじき出されました。
しかも皆おそろい。キチガイ3連星シューティングスター。ちきゅうがあぶない。
リムジンの運転手にチップをたんまり弾んで高級ホテルのスイートに転がり込んだ3匹。ほとぼりを冷ましつつ逃走計画を練る。
信綱「問題は行き先ですが。」
ジョバンニ「南米・・・ブラジルです。」
クワトロ「ブラジルか…ブラジルはいい……。」
ジョバンニ「俺…ブラジルでさ…農園なんか買っちゃってさ……コーヒーを作るんだ。あととうもろこし。」
オデ「何でアンタはこのタイミングでそんな不吉なことを言い出すんだ!!」
何気ない口調で凄まじい死にフラグを立て始めるジョバンニ。
慌てる信綱。
クワトロ「嫁さんとか貰っちゃってさ。大家族さ。それで子供や孫に囲まれて老後を過ごすんだ……。」
げええっ!
上泉IZO「いやじゃ!ワシはまだ死にとうない!生き延びて偉い侍になるんじゃあ!武市先生ェェ!!」
過去に引き摺られる上泉信綱IZO。
すると彼にしか見えない半平太先生は爽やかに狂笑するとこう言った。
「斬れい、以蔵、斬って、斬って、斬りまくっちゃれい!そしてブラジルで幸せに暮らすんじゃ!!」
上泉IZO「だまらんかぃアホンダラァァァ!!!」
激昂した信綱は半平太先生を叩き斬った。
真っ二つに分かれてどさりと倒れる半平太先生。
彼にしか見えない筈の死体は、アルカリ性溶剤で溶かした後トイレに流して捨てた。
壮絶極まりない暴力描写が投げやりに終了し
実は明日が信綱の結婚式だったり子供が生まれそうだったりする事が発覚するまえにシーン終了。
ホテルが高級だったせいか、運が良かったのか、はたまたGMがもっとご機嫌な殺し方を試したかったのか。
一週間の間、3匹は無事ほとぼりを冷まし傷を癒した。
そしてついに南米脱出決行の日がやってくる。
信綱「さて、次は逃走経路だが。」
ジョバンニ「飛行機にしましょう。」
クワトロ「飛行機か…」
信綱「空港は障害も多いし、武器を持ち込むのが難しい。陸路にしませんか。」
ジョバンニ「飛行機にしましょう。」
信綱「いや、陸路のほうが安ぜ…、うっ!」
ジョバンニの眼を覗き込んで言葉に詰まる信綱。
狂ったカーポ(元神父)の眼の奥には狂気の深淵がぽっかりと口をあけていた。
ジョバンニ「飛行機の方が何かあった時面白いから飛行機にしましょう。」(修羅で達成値21)
シーンカードは「塔」(TheTower)。破壊の暗示である。
最早信綱には頷くことしか出来なかった。
リムジンをチャーターして空港へと向かう一行。
出発時に、ホテルを爆破したりしなかったりで2度ほど
リセットボタンが押され、VICECITY上空に飛んできたB52が撃墜されたりしたが、マンチコンボの積み重ねで警察との遭遇を避けた一行は無事
空港へと到着する。
GMは不気味なほどに静かだ。
いざとなったらハイジャックも辞さぬ覚悟で空港内に進入する鉄砲玉3発。
搭乗手続きを終了して列に並ぼうとした時、ぽっかりと死の罠がアギトを開いた。
母親の元を離れた実に愛くるしい幼児が右手にジュースのコップを持ったまま、ジョバンニに向かって突撃してくる。
母親「ぼうや、そんなに走ると転ぶわよ・・・あっ!」
転ぶ少年。少年の手を離れてまっしぐらにジョバンニに突っ込むコップ。
がんめんにバシャー。
「やったやった!じょばんにずぶぬれだおぅ!」
「こらぁ!おまえらぁ!」
きょうしつはあびきょうかん。
みるみるメーキャップが剥がれて凶悪極まりない聖痕と傷跡が露になり始めるジョバンニ。
その姿はあたかも、徳の高い聖職者に聖水を浴びせられて正体を現しつつある悪魔のようにも見えたという。
とっさに両手で顔を押さえてうずくまるジョバンニ。
「見るな!俺の顔を見るなアァァァ!!」
心配した母親がどんな異常も見逃すものかと、何かあったら即悲鳴を上げます と額に書いて大接近。
「申し訳ありません!大丈夫ですか!顔を見せてください!!」
ジョバンニ「いえ、大丈夫です。なんともありません。平気平気。」
必死で顔を背けるジョバンニ。
周囲には空港警備隊も大量に。ここで騒がれたら全てが一巻の終わり。
信綱がとっさにタオルをジョバンニに押し付ける。
「さあ、これで顔を拭きたまえ!そしてトイレに行って来たまえ!!」
今までの3匹だったら、こんな露骨なシステム側の刺客を生かして返すことはなかっただろうが、彼らにはすでに守るものがあった。
金。命。マニー。
大体、まだ飛行機にも乗ってないのにこんなところでキアヌ・リーブスの真似をした挙句にタイルに脳味噌をぶちまけるのは御免だ!
もっと派手な事をぶちかましてからじゃなきゃぁなぁぁぁ!!
既に自分達がただのテロリストになっている事実に眼を背けつつ
ジョバンニは引きつった声で少年を気遣って見せるとトイレに走り去った。
眼を背けただけで人を射殺していた可哀想な子が、何という成長ぶり!
どうにかこうにか騒ぎを起こさずに状況をクリア。
頼りになるのは己の口プロレスのみ。
3匹は研ぎ澄まされた鋭い身の運びで搭乗ゲートへと移動する。
最大の難関、ボディーチェック。
別名「ヘルズゲート・煉獄門」
X線と金属探知機のダブルアタック。
だがここはルール重視のマンチ紳士服の力でやすやすとクリアーできる筈だった。
しかし、幾多のマンチと戦い続けてきたGMがそうそう易々と
煉獄門を開くはずもない。
土壇場での再計算の結果、20%の確立でクワトロ大尉が引っかかる可能性が発覚。
ショットガンなんか持って飛行機に乗ろうとしているのがバレたら
VICECITYじゃ即射殺だ。(処刑コップ刑法)
助力を求める大尉の視線から颯爽と眼をそらしたジョバンニと信綱は
するりとゲートを通過。
ジョバンニ「気の毒だが…クワトロ大尉にボディーチェック突破能力は、ない。だが…犬死ではないぞ。」
バッチリ台詞も決まって処刑3秒前。
哀れ、空港の藻屑と消えるかと思われたクワトロだったが
GMのダイス目が振るわず無事通過。
まさに奇跡。惨劇。
一撃、二撃と致命的な死の抱擁を掻い潜った3匹。
露骨なお礼参り体制に3匹の背筋に冷や汗がたれる。
「離陸準備が終了いたしました。ブラジルサンパウロ行きをご利用のお客様は搭乗ゲートまでお急ぎください。」
アナウンスが流れ、3匹の緊張が緩む。
顔を見合わせて笑顔になる3匹。
多分、捕まったら懲役5万年とか。
和やかな表情でエンディングフェイズのプランを練りだした時
クワトロの顔色が見るからに青ざめる。
何事かと大尉の指差した先を2匹が見ると、そこには「ぼくら狂信的テロリストです」と額に書いた一団が
小声で大義を呟きながら離陸を待っていた。
ここまでやるのか……!そこまでやるのかからす……ッ!!!
「俺ろくでもないのとか、大好きですから!!」
GMの爽やかな笑顔が、そう言っていた。
眼の奥の光が背骨に氷の錐を捻じ込むような底冷えのする殺気を伝えてくる。
狂っているのはPLだけじゃなかった。
会場は一瞬にして狂気と暴力の統治する恐怖の版図と化した。(発見された手記より抜粋)
あまりの事に固まる信綱。
戦闘モードのスイッチに指をかけるクワトロ。
破滅の時は近いかと思われたその時。
狂人特有の機敏な動作でジョバンニが翔んだ。
マシラの如く。
警備員のところに。
「あの、すいません。あそこにいるの外国人ですよね。テロリストとかじゃないでしょうか。」
事故が起きた時に面白いから飛行機にしようと言い放った人物とはとても思えない軽やかな密告。
3匹が見守る中、テロリスト達は速やかに拘束され、連行された。
恐怖と偏見から来る言われ無き異人種弾圧。ファシズムの再来である。
かくて3匹のサイコ野郎を乗せた飛行機は、サンパウロに向けて飛び立ったのである。
とっぴんぱらりのぷう。
エンディングフェイズ。
平和な農場の風景。
日焼けした健康そうな人々が笑顔で挨拶を交わす。
ジョバンニ「ああ…これこそが人間の幸せと言うものです」
嘗ての凶相が嘘の様に消え去った柔和な表情のジョバンニ。
手には今年収穫したばかりのコーヒーの入ったカップが湯気を立てる。
クワトロ「そンだなァ、そろそろウチのアルテイシアのトルティーヤが焼き上がる頃だァ。」
一瞬でどん百姓と化したクワトロがポップアップした健康そうな孫を撫でながら目を細める。
脇で人斬り上泉信綱IZOが泣き喚いている。
「農民が嫌で人斬りやったのになんでまた農民に戻っちょるんじゃああ!!半平太せんせぇぇい!竜馬!!わしを導いてくれ!!ギギギギ……」(悶絶)
「また信綱さんさんの発作が始まりましたよ。はははは。」(張り付いたような笑顔)
「なに、彼も今に慣れるでしょう。ははは。」(マシーンの様に頷きつつ)
平和な農園の夕暮れ時。響き渡る慟哭を黙殺してアクトは終了するのだった。